自治体法務の備忘録

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ジョーズのテーマ

 ジョン・ウィリアムズ作曲による映画「ジョーズ」のテーマは、映画をご覧になっていなくても、皆さんご存じのことと思います。
 ずんじゃんずんじゃんずんじゃん、と危機感を煽るメロディは、テレビのバラエティ番組でもおなじみ。
 ところが、映画評論家の町山智浩氏は、このメロディ、ストラヴィンスキー作曲の「春の祭典」の一部分にそっくりだと指摘しています。
 同曲は、クラシック音楽で物語を展開するアニメ映画の名作「ファンタジア」の中で、ティラノザウルスが獲物に忍び寄る危機感を描写するものとして使用されているとのこと。「ジョーズ」の監督であるスティーブン・スピルバーグはディズニー映画のファンであるので(次作「未知との遭遇」では、「ピノキオ」の「星に願いを」をそのまま使用しています)、作曲の注文の際に「こんな感じ」と同曲を指定したのではないかということです。
 氏によると、作曲のイメージを伝える際に既存の楽曲を指定することはよくあることで、やはりクラシック音楽の使用が作品の格調を高めた「2001年宇宙の旅」には、没になったオリジナル楽曲が存在します。

2001年〜デストロイド・ヴァージョン〜オリジナル・スコア

2001年〜デストロイド・ヴァージョン〜オリジナル・スコア

 これなどは、やっぱ元の曲の方がいいわ、と監督のスタンリー・キューブリックが全ボツを判断したわけですが、作曲家はどれだけ憤慨したことか。なお、この没バージョン、私も持っていますが、確かにオリジナルのクラシック音楽にフレーズが(それなりに)似ています。

TSUTAYA良品発掘

ジャガーノート [DVD]

ジャガーノート [DVD]

 目の前の爆弾、爆発を止めるために切るコード線は、赤か青か?
 またかよ、のお約束の元祖がこの映画。後のマスターピースになるだけあって、古い作品ながら最後まで目が離せません。
 レンタルショップTSUTAYAが「発掘良品」キャンペーンの一環として特に推す本作、「面白くなかったら返金します」の挑戦的な客引きには、ほう、乗ってやろうじゃないの、ですよ。
 正直言うと、本作は名作として有名ですが、私からは一世代上で、気になりながらもなかなか眼にする機会が無かったのですよね。本キャンペーンでは、他にも気になるラインナップがあり、しばらくは楽しめそうです。
【「発掘良品」100人の映画通が選んだ本当に面白い映画】http://www.tsutaya.co.jp/movie/ms/t-hr/index.html
 いわゆる「名画座」が数を減らす昨今、このような試みは嬉しいですね。

和解書

 少しは法規らしいことも書きましょか。
 「宇宙戦艦ヤマト」を巡っては、関係者の訴訟を踏まえ、著作権問題が複雑に入り組んだものとなっています。上記で私が「復活したこと自体が奇跡」と書いたのはこのことによります。以下はwikipediaによる説明。

製作会社のウエストケープコーポレーションは、1995年よりOVA『YAMATO2520』をリリースしたものの、それ以前より資金難に陥っており、1996年に『宇宙戦艦ヤマト』シリーズの著作権などを東北新社に譲渡した。譲渡契約においては、新作を製作する権利は西崎に留保されている。さらに1997年には、債権者である三井ファイナンスサービスがウエストケープコーポレーション及び同社社長でもあった西崎に対し、破産を申し立てた。これが認められたため、同年9月に両者は破産し、本作の製作は中止となった。
その後、西崎と松本零士民事訴訟を経て、2003年に西崎がこれまでの『宇宙戦艦ヤマト』シリーズを利用した新作『宇宙戦艦ヤマト・復活編』(仮題)を、松本がこれまでのヤマトシリーズとは関係の無い新作『大銀河シリーズ 大ヤマト編』(仮題)を、各自が個別に製作すると相互に確認した。しかし、松本が製作する新作作品についてはヤマトシリーズに登場した設定、キャラクターなどを使用することを含むヤマトシリーズに類似した作品を製作する場合は著作者人格権者である西崎の承諾が必要とされた。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E5%AE%99%E6%88%A6%E8%89%A6%E3%83%A4%E3%83%9E%E3%83%88_%E5%BE%A9%E6%B4%BB%E7%AF%87
※強調はkei-zuによる。

 この度の映画の作成に当たっては、松本零士氏は関与しない旨の和解があらかじめ取り交わされており、これはネット上にもアップされています。
http://www.yamato-movie.com/aboutyamato/index02.htm
 いずれにせよ、幼い頃に胸をときめかしたヤマトに、21世紀を迎えて銀幕で再会できるとは、松本氏には不本意かもしれませんが「時間は夢を裏切らない」ということになりましょうか。

公務員のストライキとロボコップ

私「昔、『ロボコップ』という映画があってね」
後輩「はぁ」
私「正確には『3』なんだけど」
後輩「明らかにつまらなさそうですけど」
私「劇場に行ったのよ、一人で」
後輩「誰もつきあってくれなかったんですね」
私「デトロイト市警察が民営化されて、日本企業の傘下に入るんだけど、その高慢な経営に警官が一斉にストライキを起こすの
後輩「アメリカで民営化の促進と日本企業の伸張が見られた、時代的背景がうかがわれますね」
私「街じゃ、日本企業とつながりのあるギャングが暴れている。とても見ていられねぇって、主人公達が警官のバッジを引きちぎって、スト中の警察署から市街地に向かうの」
後輩「熱い展開ですね」
私「でも多勢に無勢。ピンチに至った主人公のもとにジェットスクランダー背負ったロボコップが飛んでくるのが見せ場。劇場の観客のみんな大爆笑」
後輩「ジェットスクランダーって、何ですか」
私「(答えずに)場内の客って、3人ぐらいしかいないんだけどね
後輩「ひどい映画だな」
私「クライマックスは、いよいよ、日本企業が密かに開発したロボ忍者オートモとロボコップの一騎打ち。場内の観客のみんな大興奮よ」
後輩「でも、客って、3人しかいないんでしょ」

TV「少年探偵団」

 そんな私が少年期に夢中になって見たドラマがこちら

少年探偵団 DVD-BOX

少年探偵団 DVD-BOX

 DVDは手が届きませんが、懐かしさに動画配信で視聴してしまいました。
http://animejapan.cplaza.ne.jp/b-ch/boydetectives_tva/boydetectives_tva.html
 実のところ、乱歩の原作を読み始めたのも、本作の視聴がきっかけ。放映当時にそれほどの人気が無かったからか、半年分26話終了の渇望感からでした。そう言う意味では、足を踏み外した原因と言って良いかな。
 乱歩の原作自体は何度か映像化されているものの、本作の魅力は、その製作会社が子ども向け特撮作品を得意としていたこともあって、SFチックでスマートな構成になっていることでしょう。ロボットやロケットなどのガジェットの楽しさは、乱歩の少年作品の魅力の一つです。
 いや、大人になって見ると、かなりがっかりした部分(おじさん達、ちゃんと作ろうよ)はあるのですが。
 上記の動画配信で無料視聴できる第1話は「UFO地球を襲う」(キャロライン洋子がゲスト出演!)。安い安いUFOが飛び回ります。

妖怪ばなし

 既にテレビ放映は終わってしまいましたが、昭和30年代の貸本を原作にした「墓場鬼太郎」がおもしろくってしかたがない。ネズミ男はやっぱり大塚周夫だなあ。ご自身はチャールズ・ブロンソンなどの吹き替えでも有名ですが「ネズミ男は僕自身が創出したキャラクターだから」とお気に入りとのこと。でも、その息子で、やはり声優として活躍の大塚明夫は、子どもの頃「ネズミ男の子ども」といじめられたそうで、どうにも難しいやね。
 なお、05年に公開された
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では、やはり鳥取県が舞台ですが、物語の最後で、地元の公務員となった、主人公の成長した姿が描かれます。地域性の強い妖怪という題材に、都会から引っ越してきたひ弱な主人公の成長物語が結実したこの描写が、私は結構好きです。