自治体法務の備忘録

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閲覧規制は違法なのか

 さて、政策法務法治主義の前振りから、住民基本台帳法と自治体法務の話題です。
 以下は産経新聞6月6日付け朝刊首都圏版の記事から

 鎌ヶ谷市は、住民基本台帳が大量に閲覧されてダイレクトメールに悪用されることを防ぐため、閲覧を制限する要綱を策定し、9月までに施行する。
(略)
 清水聖士市長は条例ではなく、議会の議決が不要な要綱による運用にする理由について「条例では(自由な閲覧を認めている)上位法と齟齬が生じる。さらに裁判を起こされたら負ける可能性もある」と説明している。

 じゃあ、要綱なら上位法と齟齬が生じてもよいのか、と素朴な疑問が首をもたげますが、法体系における明白な矛盾を避ける意向であるのでしょう。
 では、条例を制定している自治体はどのようにこの点をクリアしているのか(続く)