自治体法務の備忘録

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議会の場での逐条解説

 id:joho_triangleさんと六角潤さんの非常に興味深い議論
http://propos.s27.xrea.com/20050619.html#p01
http://d.hatena.ne.jp/joho_triangle/20050620/p1
 自治体において、新規条例の制定の際は、議会の常任委員会において逐条形式で説明が行われることは少なからずあるのではないですかね。もっとも、条例案が「叩き台」となって実質議論の上、条文を編んでいくまでのものではないでありましょうが。
 なお、政策法務的に条例の制定に当たっての法解釈を明確にし、記録として残すため、議会での逐条審議を行った事例がありました。

(※引用者注 「山武町残土の埋立てによる地下水の水質の汚濁の防止に関する条例」に係る法令や県条例に関する)山武町の有権解釈の明確化は、山武町議会で議事録が作成されるのは本会議のみであることから、本会議における議案説明において詳細な逐条解説を行い、もって公式記録を残すこととした。
(略)
 町条例案は、平成14年11月19日に招集された山武町議会臨時会に上程され、予定のとおり異例の長さの逐条解説形式の議案説明を経て、即日全会一致で可決された。
自治体法務NAVI Vol.4「条例制定過程における合意形成について〜山武町残土条例を題材として〜」ちば自治体法務研究会 志賀二郎

 上記の記事の内容における、職員が自治体が直面する喫緊の問題について一丸となって取り組むさまは、まるで「プロジェクトX」のようでなかなか感動的であります。かた〜り〜つぐ〜、ひと〜もなく〜。
 そういえば、法解釈のために必要に迫られて国会会議録で検索しても、肝心の知りたい内容が見あたらない(話題にも上らない)ことが多い。
 国会で野党が省庁の不祥事について舌鋒鋭く問いただすさまに、役人になる前は「もっとやれ、もっとやれ」と思ったものの、今は「お願いだから、ちゃんと本題を審議しようよ」と胸が痛みます。なんとかなりませんか、国の人、といってみるテスト。