自治体法務の備忘録

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妖怪大戦争

私「いやもう、見ているあいだ中、幸せで幸せで」
妻「…幸せの基準って、人それぞれね」
私「あと『スターウォーズ』も行きたいんだよね。『宇宙戦争』『妖怪大戦争』『スターウォーズ』の3本で、君だったらまず何を見に行く?」
妻「『スターウォーズ』かなあ」
私「そんな普通の人みたいな意見」
妻「あたしはッ!普通の人なのッ!」
 本作が三池監督というプログラムピクチャーの達人の手にゆだねられたことは幸せでした。その暴力的な構成力で、同種の「さくや妖怪伝」や「跋扈妖怪伝 牙吉」を見たときに感じた「居心地の悪さ」を感じさせません。
 三池監督は「デッド・オア・アライブ3」で「自分を人間だと思っていたロボットの驚愕と悲しみ」を「ヤクザ俳優」竹内力に演じさせ、ジャンルの世界では「ああいつものやつね」というお約束的な描写になるところが、ちゃんと「ドラマ」としてずしりと描写されている点に驚愕したことがあります。
 「お約束」の打破はジャンル外の人でなければできないものなのでしょうが、ジャンル物を一般作の監督が手がけるとどうにも居心地の悪い作品になることも多い。この点、三池監督は「多作家である」という職人技でそれをねじ伏せています。
 なお、本作における女優陣の色っぽさは言葉では説明できませんが、一方で12歳の主人公の少年の着替えシーンをねっとり写す姿勢は尋常ではありません。お好きな方は是非(をい)
 水木しげる荒俣宏京極夏彦などの識者(っていうのか)に支えられた内容も楽しく、河童が使役の為のわら人形から発生するなどの考証も正しい。
 それにしても、本作の最大のテイストは「戦争は、いかん。腹が減る」という妖怪大翁(水木しげる!)の台詞にあらわれる妖怪感でありましょう。