自治体法務の備忘録

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本バトン

 指定管理者がらみで例規改正がちっとも楽になりません。10以上の規則を扇形に並べてチェック。まあ、私にとっちゃ屁でもないですが(強がり)
 半ば逃避で、id:paco_qさんのらぶバトンが田中孝男先生に回らないことに、ちっとか舌打ちしつつ、先生のもとに落ちている本バトンを拾ってみたり。「適当に回してください」とのことで、先生、失礼します。(http://legalport.blog.ocn.ne.jp/jititaihoumu/2005/09/post_0279.html
 法務関係にの書籍については、先般「法学バトン(http://d.hatena.ne.jp/kei-zu/20050725#p1)」でご紹介したので、この度は小説を。とはいえ、現実逃避の合間で「特別な思い入れのある本、心に残っている本5冊(まで)」に限っての回答と言うことで。で、答えるだけ答えて誰にもバトン回しません(ひでえ)

妄想銀行 (新潮文庫)

妄想銀行 (新潮文庫)

 星新一の作品で一番最初に読んだのがこれ。氏の文章が大好きで、舐めるように何度も繰り返し読んだ文体は、私の血肉になってます。簡潔な文体は、例規なぞ触っている今の仕事の役に立っているような気がするような。なお、短編で一番好きなのは「鍵」ですかね。
火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)

火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)

 ブラッドベリのファン、というよりは、翻訳の小笠原豊樹の文体がどうしようもなく好きで。短編で一番好きなのは(ありきたりだけど)「万華鏡」かなあ。
 本作については、R・マチスンが脚本を手がけ、ミニチュア然とした火星ヨットが印象的だったTVムービーや、廃墟で出会った火星人がいきなりビームを打ってくるPCゲームについて語りたいことも多いのですが、きりがないので略。
富嶽百景/満願 [新潮CD]

富嶽百景/満願 [新潮CD]

 太宰は本作や「津軽」などの中期の作品が好きでして、「津軽通信」のあたりの伸びやかな筆はこびは最高です。私は、人が言うほど太宰を暗い作家とは思ってはいなくて、基本的にはユーモアというかサービス精神あふれる作家だと思っています。 「ハードボイルド」というものが筋肉質の汗くさい男がマシンガンをぶっ放すものではないと教えてくれたのは高校時代に友人でした。自分の誇りのために仕事する主人公に惚れましたね。本作はロバート・ミッチャム主演の映画もありますが、ミッチャム主演では「大いなる眠り」もあって…、いけねえとまらねえ。
宇宙怪人 (少年探偵・江戸川乱歩)

宇宙怪人 (少年探偵・江戸川乱歩)

 俺の人生、どこで踏み外したのか(踏み外したのかよ)と考えると、小学校の頃に手にしたこの本に行き着くような。乱歩を初めて読んだのは、やはり少年探偵シリーズの「夜光怪人」で、また、作品としても「青銅の魔神」の方が完成度は高いのですけれど、レトロな街並みを舞台に銀仮面をかぶって暗躍する宇宙怪人、飛び交う空飛ぶ円盤(「UFO」ではない。)は、私の魂の原風景、のような。なお、乱歩の作品で一番好きなのは、掌編の「白日夢」です。
 あー、それにしても、どれもこの歳で胸張って「好きな本」というのは気恥ずかしいものばかりであるなあ。