自治体法務の備忘録

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産廃処分場建設、県の許可取り消し…千葉地裁、全国初

 reinigenさんがご掲載のの記事(http://reinigen.blog54.fc2.com/blog-entry-232.html)経由で

 千葉県銚子市旭市東庄町にまたがる山林に建設中の産業廃棄物最終処分場(埋め立て容量74万3000立方メートル)について、周辺住民6人が「建設業者に処分場を管理する経済基盤がないのに、建設を許可したのは違法」などとして、県に建設の許可取り消しを求めた訴訟の判決が21日、千葉地裁であった。
 堀内明裁判長は「経理面から、処分場の適正な維持管理は困難」としたうえ、「(業者の事業計画について)県が十分な調査を行っていないのは明らか」として、県に許可の取り消しを命じた。
 環境省によると、知事が建設を許可した産廃処分場に対し、許可の取り消しが命じられたのは初めて。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070821i214.htm?from=main2

 以下の記事には、判決において経理面からの指摘がなされたことについて解説が加えられています。

 千葉県に設置許可取り消しを命じた今回の判決は、産廃処分場を設置しようとする事業主が、施設の適正な維持管理をできる経済的な基盤があるかどうかについて、自治体に対して厳正な審査をするよう求めた。
(略)
 判決では、「資金調達方法が不明確」とした上で、千葉県には「借り入れが可能かどうか調査する義務があるのに調査を十分に行っていないことが明らか」と手厳しい批判を加えた。
(略)
 判決は、経済的基礎の不備が将来的に、原告らの生命や身体に重大な被害をもたらす恐れがあることを指摘した。自治体の審査を徹底させ、設置前に被害を回避させようとした意義は大きい。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2007082202042893.html