帰郷
年度末の忙しいさなか、子ども達を連れて両親の家を訪れました。
連日の残業続きで疲れた身体にとって、気候の良さに誘われた我が家のような行楽目的の車のほかに、年度末の物流を支える膨大なトラックの群れに囲まれる高速道路の運転は、いささかこたえましたけれど。
写真は、近所で有名なしだれ桜です。花見目当ての人も随分と出ていました。
私「近所にこんな立派な桜があるなんて、知らなかったなあ」
弟「子どもの頃って、あんまり桜のきれいさには興味がないからね」
たしかに、桜の美しさは、その景色とともにあった過去や、これから迎えるであろう景色の節目であるのかも知れません。歳を経て、その重みが増していくのでしょう。
やはり近所の懐かしい河原に出て、広い空に思いっきり深呼吸します。
子ども達の先頭に、土手の急な斜面を駆け下ります。風を切ってしだいに増すスピードに、通り過ぎるのは過去と現在と…
坂を降りきったところで足をもつれさせて頭から突っ込むように派手に転びました。吹き飛ぶメガネ。
「あんまりな勢いだったから、周りの人、心配そうに見ながらも声をかけるもはばかられたみたいよ」とは妻の弁。