自治体法務の備忘録

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[条例[議会]条項ずれの改正と専決処分

 先日、自治体によっては、法令改正に伴う条例改正について、条項ずれのみに対処する改正は行わないという判断をしているところもあるようだと掲載させていただきました(http://d.hatena.ne.jp/kei-zu/20081019/p2)。
 また、同日のコメント欄で、tihoujitiさんから、12月議会にまとめて対処する事例もあるようだとのご報告もいただきました。この場合、「○○○○法等の施行に伴う関係条例の整備に関する条例」とでも題して、部局に関係なく棚卸しの意味で一括で改正を行うのでしょうか。それも手法としておもしろい気がするな。
 さて、上記のような事例の対処に当たっては、議会における政策的な判断が行われる余地が少ないと考えたためか、横須賀市においては、一定額の損害賠償と併せて自治法180条の規定による専決処分の取扱いとしています。

【市長の専決処分事項に関する条例】
 地方自治法(昭和22年法律第67号)第180条の規定により、次に掲げる事項は、市長において専決処分することができる。
 (1) 法律上市の義務に属する損害賠償の額について1件100万円以内のもの(交通事故に係るものにあっては、当該事故について自動車損害賠償保障法(昭和30年法律第97号)の規定の適用を受ける保険金額に100万円以内の金額を加算した額のもの)を定めること。
 (2) 法令の改正又は廃止に伴い、条例中の当該法令の題名、条項又は用語を引用する規定を整理する場合で、必然的に改正を要し、独自の判断をする余地がないときに限り、当該法令の題名、条項又は用語に係る規定を改正すること。
   附 則
 この条例は、平成19年4月1日から施行する。

 議会における形式的な審査の対象を廃し、実質的な審査の充実が図られる点で興味深い規定です。
 執行部の議会対策の負担が軽減される側面もありますが、自治法180条第2項の規定により専決の内容を議会に報告する義務がありますので、先般の拙blogの記事で記載したような改正漏れの対処などに時機を失した場合には、説明が難しいことに変わりはありませんね。

地方自治法
第百八十条 普通地方公共団体の議会の権限に属する軽易な事項で、その議決により特に指定したものは、普通地方公共団体の長において、これを専決処分にすることができる。
② 前項の規定により専決処分をしたときは、普通地方公共団体の長は、これを議会に報告しなければならない。