自治体法務の備忘録

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国家戦略室の予算検討委、片山前鳥取県知事を起用

 政府は25日、予算の骨格を決める首相直属の国家戦略室に、「予算編成のあり方検討委員会」(仮称)を設置する方針を決めた。28日に初会合を開き、メンバーに片山善博鳥取県知事を起用する方針だ。2010年度予算から予算編成の方法を抜本的に見直し、事実上の複数年度予算の導入などを検討。10月中旬にも政府方針として提示する。
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20090926AT3S2502425092009.html

 片山教授は、鳥取県知事時代に、予算の年度内使い切りを見直したご実績があります。

たとえば、年度末には予算の使い切りが行われますね。余ったお金を何に使おうかと一生懸命考えて、そのために残業するとか、予算の消化を第一義にした無駄な工事を発注するとか、おかしなことが横行しています。
(略)
私が鳥取県知事のときもそんな慣行があったので、三年かけてやめさせました。そうしたらなんと、余剰金が一年間で二百億円近くも出てきた。鳥取県の県税収入が六百億円ですから、驚くべき額です。
地方分権こそ霞ヶ関解体の第一歩」文藝春秋09年10月号(173頁)

 ご指摘の使い切りについては、財源が限られ、裁量的予算配分の枠も少ない基礎自治体の立場としてはちょっとぴんとこない点もありますが、単年度予算主義が実務の拘束する実状は実感するところです。