自治体法務の備忘録

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保育園民営化訴訟で原告の訴え却下 「権利侵害、著しくない」仙台地裁

 半鐘さんがご掲載の記事(http://hanshoblog.blog50.fc2.com/blog-entry-207.html)経由で

 仙台市が10月から市立保育園2カ所を民営化するのは、保護者や園児の権利を侵害しているなどとして、保護者らが差し止めを求めた訴訟の判決公判が28日、仙台地裁で開かれた。沼田寛裁判長は「請求は訴訟要件を欠いており、不適法」として訴えを却下した。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090928/trl0909281527003-n1.htm

 記事中に掲載の判決では「条例は市議会が審議を重ねて成立するもので、取り消し訴訟の対象に含まれるとはいえない」と、条例制定自体の処分性を否定していますが、逆に言えば「条例の制定に処分性を認めなければ救済できないという事態ではなかろう」ということか。なお、条例制定自体の処分性については、高裁で意見が割れています。
【保育園民営化、訴え却下=横浜の保護者ら逆転敗訴−東京高裁】http://d.hatena.ne.jp/kei-zu/20090129/p2
 この点、半鐘さんがご指摘のとおり、十分な説明と意見調整、移行期間をもって適法性が担保されうる、ということかもしれません。