法令雑学本
- 作者: 法令読解研究会
- 出版社/メーカー: ぎょうせい
- 発売日: 2009/11/19
- メディア: 単行本
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本書では、法令用語から本則・附則の構成など、法令の基本的事項が導入部の会話の後にわかりやすく記述されます。
Q「行政法という法律がないなら、行政機関は、法律の根拠なしで活動ができるのですが?」
A「そうではないのう。むしろ、多くの行政機関のかつどうは法律の根拠がなければできないのじゃ。例えば第3章でもお話しした許認可行政を考えていただければ明らかなとおり、行政機関が許認可をするには法律の根拠がなければできないのじゃ」
(155頁)
ちょっとその口調はなんとかならんか。
ついでに言えば、表紙を飾る味わいのあるイラストには、何か説明があって良いと思う。
法令の解説的な事項は、本blogをご覧になるような方にはご存じのことが多いでしょうが、そこかしこにちりばめられるトリビアが楽しい。有名なものも含めていくつか列記しましょう。
- 「特殊土壌地帯災害防除及び振興臨時措置法(昭和27年法律第66号)」と「離島振興法(昭和28年法律第72号)」は限時法ながら60年の歴史を持つ。
- 「出入国管理及び難民認定法」は政令である。
- 明治7年の「海上衝突予防規則」には、漢字の右側に読み仮名を、左側に意味を示す振り仮名が付けられた。
- 「独占禁止法」と呼ばれている「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」には、公布時に題名が付されなかったため、「朕は、帝国議会の協賛を経た私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律を裁可し、ここにこれを公布せしめる。」という公布文から「件名」を通称名とする。
- 「印紙犯罪処罰法(明治42年法律第39号)」に規定する印紙再利用の罰金は50円である。
詳しくは本書で。
なお、法令の雑学に関するものでは、洒脱な語り口で知られる著者による
- 作者: 吉田利宏,いしかわまりこ
- 出版社/メーカー: 日本評論社
- 発売日: 2009/10/20
- メディア: 単行本
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