法律名を「開く」
「開いた」法律名といってもピンと来ない方がいらっしゃるかもしれませんね。
一般論として法令の名前は短いほどわかりやすくなるが、しかしあまり短くするとその内容がわかりづらくなり正確さにも欠けてくるという二律背反の関係がある。立案に当たっては、その法律を主に誰が利用するか、専門的分野のものかどうかなどを考慮しつつ、簡潔さと理論的正確さとの両面を勘案しながら最もよい題名を決めることになる。たとえば製造物責任を定める法律案について、その題名を「製造物に関する不法行為の特例に関する法律」などとする案もないわけではなかったが、結局のところ一般にもわかりやすい簡潔さを重視して「製造物責任法」とされた。
- 作者: 山本庸幸
- 出版社/メーカー: 商事法務
- 発売日: 2006/03
- メディア: 単行本
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(48ページ)
※強調はkei-zuによる。
当市ではご多分に漏れず「○○市情報公開条例」「○○市個人情報保護条例」という名称の条例があったのですが、その後、国の「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律」が制定され、当市の条例も見直しがされるに当たって、「〜情報の公開に関する条例」「〜個人情報の保護に関する条例」に名称も変更しようかと、一瞬ですが、かなり真剣に考えました。
これが新規制定となると、名称を「開く」基準には、なかなか悩まされます。