年報自治体学第23号」自治体にできること、できないこと

　編集部員としてお手伝いをさせていただいている「自治体学会（http://wwwsoc.nii.ac.jp/jigaku/）」の、今年の年報が刊行されました。

年報自治体学第23号」自治体にできること、できないこと

　昨年刊行の前号は、前編集部会からの引き継ぎで当初から携わったものではなかったのですが、今回は企画当初から参加させていただき、私自身、末席で非常に勉強になりました。
　「自治体にできること、できないこと」という刺激的な標題の下、まちづくりのハード面とソフト面の両面からテーマを浮かび上がらせようとしています。中でも、自治事務と法定受託事務の緊張関係や、NPOや企業による地域支援、今改めて問う民間事業化の意味など、スリリングに感じながら読んでいただけるのではないでしょうか。
　その他、公募論文の発表や地域における活動の報告などの内容も充実しています。

【巻頭論説】

• 自治体にできること、できないこと─ 「市民の公共」時代の自治体…福嶋浩彦

【論　　説】

• 要介護認定システムにおける国と市町村の役割─介護保険制度における地方分権のあり方を考える…結城康博
• まちづくりで「自治体にできないこと」はあるか─市街地縮小時代のまちづくりへ向けて…早川　淳
• 地域の動態と地方政府の戦略的対応─豊岡市の経済分析と経済戦略…谷岡慎一
• 官の役割の変化とこれから…株式会社三菱総合研究所地域経営研究本部PPPコンサルティンググループ
• 企業による社会貢献と自治体の役割…秋本則政
• 自殺のない「生き心地の良い地域」を創るために─自治体にとっての自殺対策とは…清水康之

【座談会】

• NPOから問い返す自治体の役割…河崎民子・藤井智・岸本幸子・大石田久宗

【入選論文】

• 分野別基本条例に関する一考察─求められる機能・役割・性質とあり方について…脇田英樹

　「自治体学」に興味をお持ちの多くの方の手にとっていただければと思います。