自治体法務の備忘録

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「はやぶさ」帰還

 半鐘さんがご掲載の記事から

小惑星探査機「はやぶさ」が、明日、帰ってくる。
(略)
この期に及んで、もう少し、飛んでいてもいいのに、などと思ったりした。
帰ってくるとは燃えてしまうこと。彼にはずっと元気でいてほしい。
http://hanshoblog.blog50.fc2.com/blog-entry-324.html

 記事中でも触れられるように、本日のgoogleのロゴには「はやぶさ」が登場するなど、地球に向かう小さな探査機、いや、「知恵と努力の結晶」が、この困難な時代にそっと希望をたぐり寄せています。
 毎日新聞では、「はやぶさ」との質疑応答の形式で、その快挙について大きく紹介がありました。

Q 7年間も一人で旅をしていて寂しくなかった?
A 全然寂しくなかったよ。うすださん(kei-zu注:臼田宇宙空間観測所のアンテナ)たちに協力してもらいながら、ずっと管制室の研究者の人たちとお話ししていたからね。
(略)
Q 帰ってきたはやぶさ君に、直接「お疲れさま」って言いたいな。
A ありがとう。でも、それはできないんだ。ぼくはカプセルを正確に落とすため、できるだけ地球に近づかないといけない。カプセルを切り離した後、大気圏に突入して燃え尽きてしまうんだ。ぼくは流れ星になるよ。

 大きく迫る青い星を見上げて、彼に本当に感情があれば、どのような感慨を抱くでしょうか。

 大気圏に突入したら、俺は流星のように燃えるだろう。「ひょっとして」と、彼は言った。「だれかに俺の姿が見えないものだろうか」
 田舎の道を歩いてた少年が、空を見上げて叫んだ。
「あ、母さん、見てごらん!流れ星!」
 イリノイ州のたそがれの空を、まっしろに輝く一つの星が走った。
「願いごとをおっしゃい」と、母親が言った。「願いごとをおっしゃい」

刺青の男 (ハヤカワ文庫 NV 111)

刺青の男 (ハヤカワ文庫 NV 111)

収録作中「万華鏡」より(54頁)