自治体法務の備忘録

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Re:個人的な条例審査の仕方

 tihoujitiさんが条例審査に携われていた頃のご経験について記述されていらっしゃいました。

 あくまでも「最初」の審査ということなのですが、個人的には最初の審査はあまり時間をかけず、話したいことを話してもらって、聞きたいことを聞き、答えがなければ答えを考えてもらい、資料一式をいただき、欲しい資料があれば依頼し、一応の条例案をもらい、それらを読み込んでから2回目の審査、という感じでした。
 だから、2回目以降の審査は、こちら側のペースでの質疑応答となり、形を成熟させていき、場合によっては「さようなら」となってしまうこともあります。
 なんとなく、2回目又は3回目の審査が、もっとも時間を要したような気がします。
 時間が経つにつれ、「広く、浅く」だった論点が「狭く、深く」となっていくのが理想ではないかと思います。
http://d.hatena.ne.jp/tihoujiti/20100708/p3

 議論の当初においては政策の方向性を定める思い切った判断が必要ですし、また、詳細が詰まれば精緻な整合性の議論になります。
 私のような意地の悪い人間は、会話のやりとりの中で、まずは通り一辺倒でない実務担当の本音を聞き出すことに意識を傾けますが、施策にかける担当者の思いや可能性が浮かび上がったときは、そのまだ象徴的な事象をどのように具体化するかを徹底的に討論するように心がけています。
 その経過においては、随分と不愉快な思いをさせているのではないかと思うところではあるのですが、一方で私自身の誤認や理解不足を厳しくご指摘いただくこともありまして、そこにはマゾとマゾの交錯が、いやごほんごほん。
 このあたり、反則法制さんが

 ところで、本市の文書法規担当主幹として、最も重要な資質は、何だと思いますか?それは、リーガルマインド等ではなく、けんかに強いということです。
http://gan.bne.jp:8080/BLOG/archives/2010_6_17_305.html

と書かれていたこととも関連するような。
 しかしながら、夜中まで、怒鳴り合うようにして構築していった条例の方が、施行後においても相互の信頼関係が継続するような気がするのは事実です。