自治体法務の備忘録

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ジョーズのテーマ

 ジョン・ウィリアムズ作曲による映画「ジョーズ」のテーマは、映画をご覧になっていなくても、皆さんご存じのことと思います。
 ずんじゃんずんじゃんずんじゃん、と危機感を煽るメロディは、テレビのバラエティ番組でもおなじみ。
 ところが、映画評論家の町山智浩氏は、このメロディ、ストラヴィンスキー作曲の「春の祭典」の一部分にそっくりだと指摘しています。
 同曲は、クラシック音楽で物語を展開するアニメ映画の名作「ファンタジア」の中で、ティラノザウルスが獲物に忍び寄る危機感を描写するものとして使用されているとのこと。「ジョーズ」の監督であるスティーブン・スピルバーグはディズニー映画のファンであるので(次作「未知との遭遇」では、「ピノキオ」の「星に願いを」をそのまま使用しています)、作曲の注文の際に「こんな感じ」と同曲を指定したのではないかということです。
 氏によると、作曲のイメージを伝える際に既存の楽曲を指定することはよくあることで、やはりクラシック音楽の使用が作品の格調を高めた「2001年宇宙の旅」には、没になったオリジナル楽曲が存在します。

2001年〜デストロイド・ヴァージョン〜オリジナル・スコア

2001年〜デストロイド・ヴァージョン〜オリジナル・スコア

 これなどは、やっぱ元の曲の方がいいわ、と監督のスタンリー・キューブリックが全ボツを判断したわけですが、作曲家はどれだけ憤慨したことか。なお、この没バージョン、私も持っていますが、確かにオリジナルのクラシック音楽にフレーズが(それなりに)似ています。