自治体法務の備忘録

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「W片山」地域主権改革を巡って

 いささか旧聞に属しますが、1月22日(土)に、片山虎之助総務相(森・小泉政)と片山善博総務相の対談が毎日新聞の朝刊に掲載されていました。
 一括交付金に関しては、元総務相が金額の小ささに触れた上で「変形した特定財源で使いにくい」と批判するのに対して現総務相は当面は自治体の混乱を避けるために継続事業を考慮するにしても「3年もたてば」と自由度高まりの実感を主張します。
 中でも、

片山虎 この人はすぐ「知事として」とか「鳥取県では」とか言うんです。だけど、鳥取県というのは特別で、いちばん小さい県ですよ。(後略)

という発言が出るやり取りには、紙面を読む手にも汗がにじみます。
 一括交付金に関する議論では平行線だった意見が、大阪府知事名古屋市長が進める「首長新党」の動きについては一致したのが興味深いところ。
 上記対談はウェブへの掲載がありませんが、立会人の毎日新聞記者がその発言を記事に引用されています。

 「議会が、自称・改革志向の首長の言うことに賛同してくれない、まどろっこしいから多数派を形成したいということなら邪道だと私は思う。それでは根回しで議会を籠絡(ろうらく)した旧来の首長と変わらない。首長と議会の間に対立があり、議論と説得があり、その過程を住民に見てもらって合意を形成していくのが本来でしょう」
 「二元代表制(自治体の首長と議員がともに住民の直接選挙で選ばれる制度)って、そういうことなんですよ」「大都市の自治制度をどうするか。戦後の政権はビジョンを示さなかった。怠慢ですね。大都市の基礎的自治体をどう考えるか。詰めなきゃいけません。そこの議論がないんですよ」
http://mainichi.jp/select/seiji/fuchisou/news/20110117ddm002070081000c.html