文書読本2冊
「原稿って、どうやって書くの?」
と聞かれます。
私「そりゃあ、まずパソコンの電源を入れて…」
「自分が思うように文章が書けたら、楽しいんでしょうね」
と言われます。
私「いやいやいや」
ワードの画面が真っ白だと、気持がすくみます。恐怖で歯の根も合いません(ちょっと言い過ぎ
でも、一歩踏み出すと、方向性が見えるんです。手探りで進むと、全体が見えるんです。その点で、「書くこと」は身体的なものなのです。
- 作者: 堀井憲一郎
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2011/09/05
- メディア: 新書
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「どう書けばいいのか」にヒントを与えてくれるのが上記であるとすれば、「何を書けばよいのか」にヒントを与えてくれるのが
- 作者: 近藤勝重
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2011/09/29
- メディア: 新書
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本書で著者は「場面を具体的に書け」と指摘します。「悲しい」「うれしい」現場に立ち会った自分が、他者と違うことを書けるのは、その具体的な場面(自分の心情の動きを含む)であるからです。
一般の文章読本で気をつけなければいけないのは、例示のとおりに校正すると、面白みもなんにもない文章になりかねない点です。実際、執筆者のホンネは、文脈が破たんしそうなところに現れやすい。
以前に自治体学会で編集のお手伝いをさせていただいた際は、文脈のコントロールがどの程度執筆者の恣意的なものかわからない中で、どこまで文章を整理いただくか悩んだことがあります。
上記の2冊には、単純な文書校正の説明に陥ることなく、魅力的な文章作りのヒントがあると思いますので気になる方は内容をご確認ください。