自治体法務の備忘録

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[法令]「法学セミナー」12年12月号

法学セミナー 2012年 12月号 [雑誌]

法学セミナー 2012年 12月号 [雑誌]

 元衆議院法制局参事の吉田利宏さんと交互に連載させていただいている「法学セミナー」誌の最新号が刊行されました。
 今回は、2年間にわたる連載で交互に執筆するうち、一足お先に私の最終回です
 連載開始時の打ち合わせて、「じゃあ、kei-zuさん先攻ね」と言われたときは、栄えある連載第1回の重責に大いに慌てふためき、かつ、狼狽いたしましたが、その分、大トリの重責からは解放されました(わーい
 振り返れば、ネタに困る一方で、書き始めると、あれも書きたいこれも書きたいで言葉足らずになることも少なくありませんでした。吉田さんの流麗な筆致にはとうとう及ぶところではなかったと反省する次第です(そこかよ
 今回は、「条例に『できること』『できないこと』」と題しまして、いくつか構成上問題のある条例を取り上げて問題点について説明しています。自治立法の可能性について、法学部やローススクールの学生に向けて紹介することを主眼に置いた連載でしたので*1、実は今まであえて取り上げなかった分野です。*2
 逆に言えば、自治立法の可能性に更に踏み込むため、2年にわたる執筆の最後であれば読者にその真意が伝わるであろうと覚悟を決めて書きました。
 発売直後の誌面から、執筆者自らが引用するのは気が引けて今まで連載記事からの引用は控えていたのですが、今回は記事の最後だけ引用させてください。

 外は向かい風が強いようです。でも、それが行方を拓く実感であるようにも感じます。
 さあ、また出発です。

 この一文を書くための2年間だったようにも思えます。
 ご興味ある方は、是非、誌面をご確認ください。

*1:今号の発売に先立って、編集部から読者のご感想をいただきました!紙幅が足りず説明不足だった点には厳しい指摘があり反省する一方で、自治立法と国法の関係について興味を持っていただいた旨の嬉しいお言葉を多く寄せていただきました。

*2:1回だけ東京都条例の制定過程の問題点について取り上げましたが、あれは相手の格が違いすぎるから、かえってできたことです。