「子ども」か「子供」か
行政では意識して「子供」の語に代えて「子ども」の語を使う例がありますが、先日ご紹介した新書(http://d.hatena.ne.jp/kei-zu/20130505/p1)には、以下のような記述がありました。
それにしても、「子供」の「供」から「お供」を連想し、そこに差別意識を嗅ぎ取るなんて、世の中には随分心優しい人たちがいるのですね。そういう人たちはきっと、命ある尊い存在を「物」と呼ぶことに差別意識を嗅ぎ取って、「動物」を「動ぶつ」と書いているのでしょう。あのおいしくて栄養のある食べ物に「腐」の字を用いるのは豆腐に対する差別と写るはずですから、きっと「豆ふ」と書いているのでしょう。
- 作者: 竹内政明
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2013/01/20
- メディア: 新書
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(149頁)
なかなか手厳しい。著者は、読売新聞朝刊1面のコラムの執筆者でいらっしゃいます。
皮肉めいたご指摘は、普段から用語の使用について思われるところであるのでしょう。ただ、多くの方々が目にする公用文に携わる立場としてみれば、言葉の感性のそれぞれには、勢い慎重になるものか。
なお、ここでの引用は、積極的な言い換えの意図を否定するわけでは、もちろんありません。為念。