自治体法務の備忘録

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現代日本の政党デモクラシー

 id:hachiro86さん、おもしろい本がありますよ。

現代日本の政党デモクラシー (岩波新書)

現代日本の政党デモクラシー (岩波新書)

 先般、国家公務員制度の改革に関し、民主党への政権交代前における自民党の取り組みについて日本経済新聞の記者が書かれた本をご紹介しましたが、本書は、その政権交代、そしてその後の自民党への政権「再」交代に繋がる大きなうねりについて考察を深めています。
 著者は、政党政治の視点から総選挙における小選挙区制の導入経緯に関し解説するとともに、小選挙区制で顕著になった政治の「市場競争主義」について懸念を示しています。
 そういえば、極端に議席数に影響を与える小選挙区を振り返り、民意を広く反映させる選挙手法として、
政権交代 - 民主党政権とは何であったのか (中公新書)

政権交代 - 民主党政権とは何であったのか (中公新書)

では、比例代表制の優位制が記述されていましたっけ。
 政治学を考察する知見は持ち合わせていないので、本書の指摘に踏み込むことは避けますが、法的な面からいえば、日本国憲法は競争デモクラシーとしての2大政党制を想定しない、というのは、なかなか興味深いものでありました。
 ただ、競争デモクラシーの対局に位置するものとして著者が掲げる「参加デモクラシー」に関し、具体的な事例の記述が不足するのが気になるところです。
 新書の刊行には気を付けているのですが、本書の刊行は昨年の12月。半年前には読んでおきたかったなー。