自治体法務の備忘録(New)

このblogは、自治体改革の凄まじい流れ中で、自治体がその役割を手探りで拡大している状況を、独自条例の制定の動向等の紹介やそれに対する指摘、そしてそこから展開される政策法務論という点からつたない内容を書き留ようという試みです。

地方分権の進展に対応した行政の実効性確保のあり方に関する検討会報告書

 所用あり、今年の4月、総務省サイトに報道資料として掲載された標記の報告書を読み返しています。
 4月当初はあわただしかったせいか、拙blogではご紹介が漏れておりました。
 10回に及ぶ開催資料も掲載されている、検討会のサイトはこちら→http://www.soumu.go.jp/iken/gyousei_jikkousei_kakuho.html
 報告書はこちら→http://www.soumu.go.jp/main_content/000214705.pdf
 官庁通信社さんが、内容について端的にまとめてくださっています。

 報告書では、地方自治体における実効性確保の重要性について、履行確保が求められる法律の増加、地方自治体の権限・裁量の拡大、社会経済状況の変化に伴う政策課題の発生、住民と行政の関係の変化をあげた。
(略)
 改革の方向性について報告書では、現行制度の活用・拡充として、立案時の履行確保や強制執行手段を見通した検討の確保、個別法による強制執行手段の創設・拡充、地方自治体での代執行の活用をあげた。また、これと並行して、行政法の一般原理の探求、即時執行の位置づけの整理、条例による独自規制への配慮(地方自治法による行政代執行法の特例創設など)などを検討するよう提言した。
http://kancho5751.blog.fc2.com/blog-entry-404.html

 自治体における実効性確保の取り組みについては、「法学セミナー」誌の連載で、私と吉田利宏氏(元衆院法制局参事)がともに取り上げさせていただいています。
 報告書の取りまとめは連載終了後ですが、連載でも取り上げさせていただいた放置自転車防止条例や空き家条例についても触れられており、行政課題の顕在化を改めて認識するところです。
 それにしても、公権力の行使と立法の役割、行政法と民事法の比較、国法と自治体条例の関係など、この報告書だけで、半日ほど密度の濃い講義ができそうです。