自治体法務の備忘録(New)

このblogは、自治体改革の凄まじい流れ中で、自治体がその役割を手探りで拡大している状況を、独自条例の制定の動向等の紹介やそれに対する指摘、そしてそこから展開される政策法務論という点からつたない内容を書き留ようという試みです。

監督と俳優のコミュニケーション術 なぜあの俳優は言うことを聞いてくれないのか

監督と俳優のコミュニケーション術 なぜあの俳優は言うことを聞いてくれないのか

 先日の記事(http://d.hatena.ne.jp/kei-zu/20160912/p1)に堤直規さん(小金井市)からコメントいただきましたので、堤さん向けのご本を紹介しましょう。
 著者のジョン・バダムは、「ブルー・サンダー」「ウォー・ゲーム」など、私の世代には懐かしい映画を手掛けた監督です。「巨匠」というよりは、手堅い「職人」のイメージがあります。
 本書は、バダム監督が現場で学び、また実践してきた経験から書かれたものです。
「絶対にキャストと喧嘩をしてはいけない。監督は勝てないからだ」(38ページ)
「『よかったよ』といえない場合も、必ず俳優へのフィードバックをしよう」(70ページ)
「どんな演技も動詞で言い表せる。行動(=アクション)を表す動詞を使え。(中略)俳優を演技に導くためには、必ず動詞を使って説明すること」(194〜195ページ)
 なんとなく、日頃の仕事にも思い当たるところがありませんか?
「アクションやスタントを俳優にまかせない」(237ページ)と題して、30センチの台から飛び降りた俳優が捻挫をしたときのことが書かれています。

そう、たったの30センチだ。(中略)その日の撮影はすべて中止。悪いのは誰だ? 私だ。
(239ページ)

 ああ、ぞっとする。
 本書を読むと、スクリーンの中で魅力的に輝く俳優たちが、いかに不安と孤独に向き合いながら演技に踏み出しているかがわかります。また、そのきっかけを与える監督の役割の重要性とテクニックについても。
 その内容は興味深くあり、他人への振る舞いだけでなく、自分の行動の動機づけに参考となります。
 少なくとも、映画を観る際に、その撮影現場を想像する楽しみを与えてくれるのが、映画ファンとしてはうれしいところ(ラブシーンのカット割りの合間には、どんなやり取りがあったんだろう!)。