自治体法務の備忘録

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「マスター」か「サムライ」か

 いささかゲーム用語じみた標題ですが、法令における「師」「士」の取扱いについての話題です。
 昨日の記事の掲載(http://d.hatena.ne.jp/kei-zu/20081027/p1)で妻の前職を「看護士」と書いてしまい、「にしむくさむらい」さんにコメントいただきましたが、職業の根拠となる法律名は「保健師助産師看護師法」ですので、ご指摘のとおり「看護師」が正しい。
 厳密に言うと、勤めていた頃は平成13年の同法改正以前ですので、当時の職としては「看護婦」でありました。
 さて、「師」「士」の取扱いは、法律においても厳密に区別されるものではなく、同じ「シ」の発音の標記を巡って、
「マスター」だっけ?「サムライ」だっけ?
というやりとりが職場で行われるわけです。
 法制執務について定評がある参考書では、この区別について以下のように記載があります。

 「○○士」又は「○○師」というのは、共に、一定の技術、技能又は知識を必要とする職業に従事する者について法律により定められた呼称で、その区分については、「○○師」という言い方が医療系統の職業に多く用いられているとはいえるものの、必ずしも統一されているわけではない。
「新訂 ワークブック法制執務」(ぎょうせい)689頁

 覚えるしかないのでしょうね。
 それにしてもややこしいのが、従前の「看護婦」(女性)に対し、「看護士」(男性)の職務が発生したところ、それが後に「看護師」として統一されたことです。
 前述のコメントで「にしむくさむらい」さんには、これを誤った記述が妻の機嫌を損ねた一因ではないか、とのご指摘を併せていただきましたが、いやいや、妻の機嫌が悪いのはいつものことなのですorz