自治体法務の備忘録

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行列できる!? 『弁護士バー』壁 法に抵触『開店ダメ』 敷居下げて若手に仕事を

 いくつかの法曹サイトで盛り上がる事例ですが、報道には弁護士会の対応に批判的な意見も掲載されています。

 日弁連市民会議委員を務める片山善博・慶応大法学部教授の話 弁護士会の指摘は説得力がなく、ただちに違法と決めつけるべきではない。法的トラブルを抱えた潜在的顧客は多く、弁護士の敷居を低くして国民に近づこうという司法制度改革の理念にも沿う。自ら知恵を出して職域拡大を目指す若手を、ベテランが押さえつけようとする構図に映る。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009120902000220.html

 片山教授キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
 法曹のヒエラルキーについて私は知識がありませんが、司法試験にも合格された企業法務担当のFJneo1994さんのご意見が事象を鋭くえぐっているのではないかと思うところ。

結局のところ、

「バー」で法律相談なんて、軽いノリで仕事を受けるのは、弁護士の品位にかかわる」

といった古臭い発想や、

「そもそも登録3年目の若造が、こんな目立つ企画を打ち出すなんて生意気だ」

的な、悪しき業界ヒエラルキーに則った発想から、止めにかかっているんじゃないか、という憶測も当然出てきてしまう
http://d.hatena.ne.jp/FJneo1994/20091210/1260463816

 私は行ったことが無いのですが、新宿の歌舞伎町には、キリスト教の神父さんが開店したバーがあるそうです。
 お店のサイトには、以下の言葉が掲載されていました。

  • 奉仕をすることが神父の根本的な使命だ。

 なぜ、教壇で教える立場から蝶ネクタイ姿のバーテンダーになったのか、に答えて

 そういえば、絵筆を持つ前は牧師を目指したヴィンセント・ヴァン・ゴッホは、赴任先の炭坑の町で、教会で教えを述べるよりも炭坑の中で労働者とともに泥だらけになることを選んだのではなかったか(権威主義的な上層部からそれを見とがめられて、ゴッホは牧師を解任されることになります)
 弁護士を神父や牧師と一緒にするな、という意見はあるでしょうが、市民と法の新しい関係を求めて市井に飛び込もうというこのたびの試みは、一概に否定できないのではないかとも思えます。