自治体法務の備忘録

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「法学セミナー」8月号「終活と法」特集

法学セミナー2020年9月号 通巻788号 終活と法

法学セミナー2020年9月号 通巻788号 終活と法

  • 発売日: 2020/08/12
  • メディア: 雑誌
 掲載が遅れましたが、「法学セミナー」誌(日本評論社)8月号の特集「終活と法」に、「終活事業と自治体」と題しまして寄稿しております。
 自治体の現状と今後の課題について説明させていただきましたが、先行研究がない中、ずいぶん苦労しました(^^;
 他の寄稿も興味深い内容ばかりですので、ご興味ある方はお手に取っていただけたら幸いです。

仕事がスムーズに進む 法務の社内調整術!

 

仕事がスムーズに進む 法務の社内調整術!

仕事がスムーズに進む 法務の社内調整術!

  • 作者:芦原 一郎
  • 発売日: 2020/04/23
  • メディア: 単行本
 

  Twitterをみて、社内法務も自治体法務と同様のご苦労があるのだなあ、と思うことがあります。
 いや、少なくとも公務員は法律に従って仕事をしている意思が強い点で、民間企業の方が法的適格性の担保をめぐる負担はより大きい場合があるでしょう。
 本書は、社内におけるコミュニケーションの観点から、法務の運用をより円滑に行う手法を紹介しています。法律相談の対応から法務部長や経営陣、部下や社外との対話手法まで幅広く取り上げられています。

 法律相談について内容のご紹介を少々。
 相談に答える際は「つまり」は使うな、「例えば」を使いなさい。「つまり」は事案の抽象化だが法的な思考に慣れていないと理解が難しい場合があるから。質問の際も、「つまり?」と聞くな、「例えば?」と聞け。
 日頃のわが身を思い、胃が苦しくなる思いがしましたよ。私の相談を受けた方、分かりにくい対応でしたら、すいませんすいません。

 自治体の法務担当の方も、本書を是非読んでいただけたらと思います。
 法務担当に赴任されたばかりの方は、部下の育て方など実感がわかない記述もあるかもしれませんが、ひるがえってご自身に期待されている役割がおわかりになるかと思います。

千葉県政策法務ニュースレター

 すっかりご紹介が遅れてしまいましたが、千葉県政策法務課から「政策法務ニュースレター」が発信されていました。

【行政手続について ~意見陳述のための手続を中心に~】

 当班への相談が多い行政手続法(条例)(以下、「法」とし、行政手続法の条文を参照します。)上の制度を取り上げていきます。
 今回は、その中でも特に相談件数の多い意見陳述のための手続について説明します。

https://www.pref.chiba.lg.jp/seihou/gyoukaku/newsletter/documents/letter16-2.pdf

  千葉県政策法務課では、継続的に情報発信に努められています。人事異動もあるでしょうし、なかなか真似できません。

 ニュースレターのバックナンバーは、こちら↓

www.pref.chiba.lg.jp

幕張メッセ「臨時医療施設」条例

 機動的な千葉県の対応ですが、幕張メッセを臨時の医療施設にするに当たり、千葉県条例が制定されていました。

【千葉県新型コロナウイルス感染症に係る臨時の医療施設の開設等の迅速化及び円滑化に関する条例】

https://www.pref.chiba.lg.jp/seihou/kenpou/documents/r020501-gai27.pdf

  開設と運営について、その臨時性と円滑な実施についての記述になるほどと思います。末条に、実施後の見直し規定があるのも技術面から興味深い。

 条例事項はどこまでか、参考になる事例かと思います。

 なお、財政部門に身を置いた立場として気になるその財源ですが、国からの交付金を充てるとのことです。

アニメ版「ペルソナ5」

 外出もままならない折、アニメ版「ペルソナ5」を観ましてね。
 相手は暴力教師から始まり、果ては悪徳政治家へと。
 居心地の良い喫茶店が溜まり場なんて、あの頃憧れたシチュエーション
「悪い大人は許さない!」
 このようなジュブナイルが今もあることに安心と希望を覚えます。

 京王線への連絡口での立ったままの会合や、渋谷の街並みなど、東急沿線で学生時代を過ごした自分にとって懐かしい景色でもあります。
 あの頃のみんな、元気かな。

 まあ、今の私はドラマの登場人物に警戒される「大人」であるわけですがσ(^◇^;)
https://p5a.jp/

決算剰余金と財政調整基金(半鐘さんによる補足)

 先日、財政調整基金について拙blogに掲載しましたが(https://kei-zu.hatenablog.com/entry/20200404/1586004419)、Twitter上での私のやり取りを見て、半鐘さん(「半鐘の半死半生(http://hanshoblog.blog50.fc2.com/)」管理人)から、説明の補足をいただきました。
 私だけが読むのはもったいないので、ご本人の了解のもとで掲載させていただきます。

【決算剰余金の使い方】

これが2月補正で落とせていたら、次年度当初予算に回せるということらしいが、この流れイマイチ腑に落ちてない

決算剰余金は、「繰越金」という名前がついて初めて歳入として執行できます。
それまでは、ただのだぶついた現金です。
歳入ではありませんし、ゆえに歳出予算も組めません。
なので、決算議会が終わるまでは宙に浮いているような状態です。

対して、2月補正で落とした分を基金に積めていると、当初予算では「(基金)繰入金」として計上でき、歳出にも使えます。
そういう次第というと、わかっていただけるかしら。

【財政調整基金はいくらあれば良いか】
予算の執行残については、財政課も経験的にいくらくらい(何%くらい)出そうというのはわかっていますけれども、所詮、決算後でないと使えないお金ですので、心の中で当てにする程度ですかね。

「公務員の仕事の授業」書評(堤直規さん)

 キャリアコンサルタントの資格を持たれる小金井市の堤直規さんに、拙著「公務員の仕事の授業」をご紹介いただきました(`・ω・´)

タイトルに「疑問をほどいて失敗をなくす」とあるように、仕事をしていて感じる疑問に、法的な根拠からしっかりと答えてくれる本です。http://blog.livedoor.jp/nao_tsutsumi/archives/54416413.html

 公務員向けの入門書のベストセラー「公務員1年目の教科書」の著者である堤さんに褒めていただくと励みになります。ありがとうございます<(_ _)>

公務員1年目の教科書

公務員1年目の教科書

  • 作者:堤 直規
  • 発売日: 2016/04/14
  • メディア: 単行本