パッション

パッション [DVD]

　アメリカでは「ユダヤ人がキリストを殺した」なんて看板を掲げて興行する映画館があったようで、ちょっと斜に構えて見始めたのですが、意外ときちんとした作り。確かにエルサレムを治めるローマの役人であるピラトに同情的な描写ですが、その配下のローマ人が行う残酷描写には遠慮がない。*1
　十字架に架けられるイエスの手にくさびが打ち込まれるショッキングなシーンで、アメリカではショック死したおばあちゃんがいたそうですが、こっちは十字架に架けられるイエスを続けて何人も見ているので平気です（をい）でも、劇中では当時現地で使われていたアラム語で会話されるほど描写が徹底しているのですが、くさびは手首ではなくて掌に打たれるのですね。

*1:イエスの死の責任はユダヤ人が負う旨は確かに聖書が記載がありますが、福音書の編纂時において支配者であったローマ人に対して政治的な配慮があったと割り引いて考える必要があります。