自治体法務の備忘録

管理人のTwitterは、@keizu4080

所得税↓でも住民税↑ 相談殺到、自治体バタバタ

 国から地方への税源移譲と定率減税の廃止で、六月から大半の世帯で住民税が引き上げられた。このため、納税通知書が届いた住民から「なぜ上がったのか」との問い合わせが兵庫県内の自治体窓口に殺到。
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000378640.shtml

 上記の記事に掲載がある老年者控除廃止に際しては、昨年、多くの自治体で照会に対する対応に追われたことと思います。その窓口の混乱を覚えていたので今年も心配で覗いて見たところ…おや?
私「意外ですね。ほとんど人がいないじゃないですか。」
 パイプ椅子をずらりと並べた特設会場に、順番待ちのために用意したテレビの音声が響く中、担当の職員に声をかけました。
税担当「まあ、お客さんは途切れることはないけどね。でも、自治体によっては、順番待ちのお客さんが100人に達するとか聞くよ。うちじゃ、去年の教訓を生かしてるわけさ」
 伺ったところでは、相談に当たっては前述のように特設会場の設営のほか、来庁者向けに駐車場の準備もしたそうです。
税担当「せっかく市役所まで来ていただいたのに、お待たせしたら、それが苦情の種になっちゃうだろ」
私「でも、幸いなことに、これだけの準備が存分に活用されることはなさそうですね」
税担当「ここだけじゃないよ。課では電話番を決めてるし、対応マニュアルまで準備している」
 でも、市民の皆さんにご納得いただくために、なにより大事なのは、事前の十分な説明とのこと。
税担当「やっぱりさ、やぶからぼうな感じがしてしまったら、それだけで怒られてしまうからね。」
 そう言って、度重なる広報紙への掲載や広報番組での放送、市民向けの回覧を行ってきたという事前の広報活動の一覧を見せて頂きました。
税担当「市内の駅前で、俺、のぼり立ててティッシュ配りまでしたから」
 いやあ、さすがだ。