自治体法務の備忘録

管理人のTwitterは、@keizu4080

re:公の施設でコスプレ大会・続

 昨日ご紹介した、「ハイジの村」のコスプレ大会の中止について、sawadyさんにトラックバックいただきました。

「ある程度の規制はやむを得ない」という話がありますが、個人的には意外に思ったのは自分が北海道の人間だからでしょうか。というのも、北海道には寒軍べくたあというイベントサークルがありまして、ここが色々なところで同じようなコスプレイベントを行っています。その会場は同じような札幌市の指定管理者管理施設である札幌市生涯学習センターちえりあや札幌市男女共同参画センターエルプラザ、屋外だと札幌芸術の森なんかでもイベントをやっていたりして、間違いなくコスプレイベントが生涯学習男女共同参画とは違うような気がするのは目に見えていますが。
http://d.hatena.ne.jp/sawady/20080611/1213175780

 「ハイジの村」のニュース記事をググって見たところ、指定管理者の導入2年目にして黒字転換が達成された旨の記事がありました。

 北杜市明野町浅尾の県フラワーセンター・ハイジの村の2007年度の売上高が約3億6200万円となり、指定管理者制度導入から2年目の単年度収支で約300万円の黒字となった。県が県農業振興公社に委託運営していた3年前は、年間約1億9000万円の運営費に県費を投じていた施設。民間のノウハウで集客やコスト削減を図り、黒字経営を実現させた。
http://www.sannichi.co.jp/local/news/2008/06/05/15.html

 上記記事ではコスト削減がその要因として大きく取り上げられていますが、集客事業の一つであったコスプレ大会が中止されるとすれば、積極的な事業の運営に水を差しかねないのではないかといささか不安であるところ。
 とはいえ、事業をなんでも認めるとすれば、目的をもって設置される公の施設の意味が問われることにもなりかねず、なかなか難しい問題です。
 結局は、当該自治体の判断によるしかありませんが、中止を巡る報道の中には、以下のような記述もありましたので、ご紹介しておきましょう。

【人気コスプレ大会、県に苦言の電話1本で中止…山梨・ハイジの村】
 東北公益文科大の出井信夫教授(公共経営論)は「著しく公序良俗に反するのでなければ、中止は過剰反応ではないか」と指摘している。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080606-OYT1T00510.htm?from=navr