自治体法務の備忘録

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これからの地方公務員にとって

 日記に「調整中」の後を掲げて最近そのご動向が不明なことから、その身を密かに案じさせいただいていたbranchさんが、その日記で端的にご紹介されていた、「地方公務員月報」(第一法規)最新号(7月号)掲載の「これからの地方公務員にとって最も重要なものとは?」(中野雅至兵庫県立大学大学院教授)に目を通しました。(branchさん、お元気そうでなによりです。)

 これからの地方公務員にとって最も重要なものはなんだろうか。
 あえて二つにしぼろう。それは広報と人事戦略である。
(2頁)

 まず、広報について、止まない公務員バッシングについては「真正直に働くと同時に、公務員にも様々な人がいることや、真面目にやっている人の方がはるかに多いということをマスコミに訴えるしかない」とご指摘され、「あきらめない地道な広報は効果的だと思う。地道にあきらめずに、他人事だと思わずに、広報し続けることが重要である。」のご記述は誠にごもっとも(4〜5頁)。
 人事戦略については、門外漢なので知識が無いことばかり。興味深く読めました。
 国の公務員制度改革について「幹部職員を終身雇用で育成していくキャリアシステムから、幹部職員を内外から公募して集めるポジションシステムに向けて舵を切った」と指摘され、同様の試みを先行させた各国では幹部の30パーセント程度が外部から入ってくるとのこと(9頁)。なかなかぞっとしますな。
 また、人事戦略として、特定の実績を上げてその知名度が全国にとどろくような「名物職員」の創出も今後の人事政策の目標に置くべきとあります(12頁)。
 そう言えば、2年前、自治体法務合同研究会が横須賀市で開催された際に(http://d.hatena.ne.jp/kei-zu/20060721)、ちょっと早めに現地に到着したので会場近くの横須賀市役所を見学し、「あぁ、この庁舎で出石稔さん(当時)や、田口一博さんが働かれているのだなぁ」と、自治体法務の分野でご活躍される職員の方のお名前を、感慨深く思い出しましたっけ。
 いずれにせよ、この分野では(お酒でも飲みながら)kinkinさんの教えを請いたいところです。