往年ドラマの命台詞
「刑事コロンボ」というTVドラマが、その昔ありました。よれよれのコートで、相手が顔をしかめるのもかまわずタバコを吸う。
「うちのカミさんがね」「よござんす」「あと一つお伺いしていいですか」
慇懃無礼な口調で社会的地位の高い犯人を追い詰めていく様子は、ミステリファンばかりでなく広く視聴者の人気を得ました。
「不愉快に思われるでしょうが、因果な商売でしてね。順序として聞かなきゃいけないんです。あなた、あの晩、どこにいました?」
担当課からの予算要求に、似たような台詞を口にする自分に気がつきました。
「不愉快に思われるでしょうが、因果な商売でしてね。順序として聞かなきゃいけないんです。あなた、その予算、ホントにいります?」
もっとも私の場合は、コロンボの推理に及ぶものではない、単なる気の弱さなのですけれど。