自治体法務の備忘録

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バトル・オブ・シリコンバレー

バトル・オブ・シリコンバレー [DVD]

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 書店に行けば、先頃亡くなったばかりのスティーブ・ジョブズ(アップル社CEO)に関する書籍が山積みですが、アップルの立ち上げとビル・ゲイツとの葛藤について描いた、このドラマを紹介するものは少ないようです。
 製作の時期が、傾いたアップルにジョブズが復帰した直後とあって、世間が注目するそこからの劇的な復活劇が描かれないのがその原因でしょうか。それでも、パーソナルコンピュータとはどのような概念であったのか、コンピュータ史上に天才的なライバル同士がどのように関わったかなど、とても興味深い内容です。
 本作では、その劇的な復活劇の裏側で語られにくい、忠誠心を試すように部下を怒鳴りつけ、また恋人や友人との距離感も図りかねるジョブズのエキセントリックな性格が(いささかの誇張はあるにせよ)露わにされています。
 一方で物語の前半、天才でハンサムしかも大金持ちのジョブズに比して、明らかに冴えない(これもいささかの誇張はあるにせよ)ビル・ゲイツにはつい肩入れしたくなるところ。
 そんなゲイツが、ジョブズが仮想敵としたIBMと手を組み、ウィンドウズを開発したことを知ってジョブズは激怒します。
ジョブズ「うちの方が上だ。…優れてる」
ゲイツ「(こんなこともわからないのかという風に)そんなことは問題じゃない」
 本作のラストシーンから15年を経て、今、歴史を俯瞰するとすれば、果たしてどのような物語が語られるのでしょうか。
 書店に並ぶジョブズ関係の本は何冊か読んでみましたが、単なる名言集や成功談だけではなく、各種アップル社の商品の内容やジョブズの生い立ちがその開発に与えたであろう影響についてまで読みやすく書かれた、
スティーブ・ジョブズとアップルのDNA ~Think different. なぜ彼らは成功したのか?~

スティーブ・ジョブズとアップルのDNA ~Think different. なぜ彼らは成功したのか?~

がおもしろかったです。
 なお、私自身は、iPod nanoの使用を始めたばかりのライトユーザーですが、丁寧に作り込まれたその仕様については感嘆しつつも、その押しつけがましさをいささか感じざるを得ないでもいます。