自治体法務の備忘録

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ルールメーカーと審判と選手

 昨日の記事に掲載(http://d.hatena.ne.jp/kei-zu/20060417/p1)した「役人の立法については、スポーツで言えばグランドに立つプレイヤーが、走り回りながらルールを作っているようなものであるということに」について、どこで読んだんだっけなあ、と探して、あった、ありました。

◇ 「役人」ってなんだろう?
とりあえず、私が1年生の頃、酔っぱらったオヤジ達(大先輩方)に叩き込まれたのがこれ。
曰く、「い〜か〜、世間がスポーツだとするだろ〜、そしたら役人ってなぁ、ルールメーカーと審判と選手を全部いっぺんにやれるんだよぉ〜。民間は選手しかできねぇんだぞ〜。ずるいだろ〜。ずるい立場にいるんだから、よぉ〜く考えて一生懸命やんなきゃいけねぇんだよぉ〜。よぉ〜く、頭に叩きこんどけよぉ〜」。
そのロレツの回っていない口調と共に、行き詰まったときに思い出すこの一言。無茶苦茶重いです。こいつを恥ずかしげもなく言えるようになるべく、日々自己研鑽しているつもりではありますが、その日はまだまだ遠そうです…。
http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/wakate/takamura.html

 引用は総務省の若手行政官コラム(http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/wakate/)から。後半のニュアンスが、引用に反映されなかったようで、執筆者にはちょっと申し訳ない気がしたり。
 それにしても、同コラムにご紹介される女性の方々はお美しい方ばかりですね、と無責任に言い放ってみる。

放置自転車税 徴収なく 廃止

 駅周辺の放置自転車対策として鉄道事業者に対し、法定外目的税「放置自転車等対策推進税」を設けていた東京都豊島区は十四日、税条例を廃止すると発表した。区が五年間の整備目標としている駐輪場六千五百台分のうち、約四千台分の用地などを鉄道事業者側が無償提供することで合意。区は「課税よりも効果的な仕組みができた」と判断し、廃止を決めた。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060415/mng_____sya_____008.shtml

市民の条例案づくりを支援

 我孫子市は十四日の庁議で、市民による条例案づくりを行政が支援する手続きを定めた要綱を決定し、同日から施行した。市によると、市民が容易に条例案づくりにかかわれる全国でも珍しい制度という。
 対象は十八歳以上の市民五人以上で構成される団体。地方自治法では、住民が有権者の五十分の一以上の署名を添え、行政のトップに条例の制定を直接請求できると定めているが、「署名集めは大きなハードル」(同市)だった。
 要綱によると、市民団体が趣意書などを添えて市に依頼すると、担当職員から「趣旨」や「定義」など、条例案の構成について助言してもらえる。ただし「提案する以上、市民としての責任を持ってもらう必要がある」(福嶋浩彦市長)として、一般市民に向けた説明会の開催を義務付けている。その上で市長が必要と認めた場合、議案として市議会に提案される。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/cba/20060415/lcl_____cba_____003.shtml

 面白い試みですね、と言いつつも、条例の策定というのは政策の実施の手段の一つであるわけで、本来は、政策の策定における住民参画をどのように設計するかに主眼が置かれるべきではないでしょうか。おそらくは市における例規の体系の指針を策定されていない状況で、市民・担当課・法務担当に不要な混乱を招かない運用の組み立てがなされることを実務屋として願ってやみません。