大日本帝国

大日本帝国 [DVD]

　「男たちの大和/YAMATO」に続いて太平洋戦争映画。開戦から終戦までを３時間かけて描く。駆け足ぎみなのは仕方ないとして、骨太の群像劇を描く実力がこの時代の邦画にはあったのだなあ。
　「ローレライ」を見ている間中に感じた違和感（「ガンダム」やりたいなら「ガンダム」やれよ、と）は、実際に戦争経験のある佐藤監督の「男たちの大和/YAMATO」ではさすがに有りませんでしたが、登場人物の回想で始まった物語の視点があちこちにグラグラ移るのが疑問だったのです。語り手が不在の場の出来事をなぜ描けるのか、と。本作は、そのような疑問は感じさせない展開でした。