自治体法務の備忘録

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債権回収の参考書

 低成長下の限られた財源を政策で効果的に達成すべく、最近、自治体の債権回収について耳目を集めています。参考書も揃ってきたので、以前にご紹介したものもありますが、改めてご案内しましょう。

自治体のための債権管理マニュアル

自治体のための債権管理マニュアル

 この分野の嚆矢。「自治体法務研究」誌をはじめ、雑誌や自主研究においては議論が活発になってきた時期に、この本が切り開いた地平の意味は大きい。
 なぜこのサイズ(B5版)という疑問は、書架を眺めて思う。
自治体職員が知っておきたい債権管理術―使用料・手数料等の滞納債権を消滅時効させないために

自治体職員が知っておきたい債権管理術―使用料・手数料等の滞納債権を消滅時効させないために

 自治体職員にも読みやすい(?)Q&A形式の記述です。
自治体の債権回収―やさしい不良債権処理の手引き 地方公務員のための

自治体の債権回収―やさしい不良債権処理の手引き 地方公務員のための

 執筆が弁護士なので、私債権についての記述が充実。書式例が参考になります。
4日でマスター!徴収実務

4日でマスター!徴収実務

 上記の3冊とは随分性格が違いますが、ついでにご紹介しましょう。
 内容は、税の滞納整理について、赴任したばかりの職員の経験と学習からエピソード形式でわかりやすく説明する良書。エピソードの合間には、マンガあり、著者の経験談ありで退屈しません。
 これを読むと、滞納整理が血の通わない冷血な事務執行ではなく、滞納者の財産管理や再起に関与するもの(恐ろしげに響く「差押え」さえも!)として制度設計されていることがよくわかります。