自治体法務の備忘録

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機密漏洩事件の元毎日記者が「誤審」と国に提訴

 標記の記事(http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050425i314.htm)について、id:kanryoさんのblogにご意見が掲載されていました。

西山氏の訴えの内容は詳しくはわかりませんが、しかし、たとえ本件「秘密」が真実であったとしても、あの事件で結局のところ問われたのは取材の方法だったので、訴えても無駄なのでは。
http://d.hatena.ne.jp/kanryo/20050426#p1

この点について、

入門憲・民・刑判例まんが本

入門憲・民・刑判例まんが本

という書籍がありまして、4コママンガで判例における事件の経緯を整理する面白い内容なのですが、そこではこの事件がどのように紹介されているか。(コマ数の後の文章は、コマ内に書かれている事件の説明です。)

1コマ目
 毎日新聞社の記者Xは、外務省の女性秘書Aに近づいた。
  男「助けると思って沖縄関係の(秘)文書を見せてくれ!」
  女「そんな困るわ・・・」

 女の肩に手を添える男。細面で軽くウェーブのかかった髪。毎日新聞の記者は、よっぽど良い男だったのでしょう(笑)ご丁寧に「君が頼りだ!」の書き文字まであります。
 女は、台詞では困った様子を見せながら、なんだかまんざらでも無い様子です。

2コマ目
 Aに心理的影響を与えた上で・・・
  男「なあ、書類を・・・」

 この場面はベッドシーンです。男は女の身体に手をかけて甘くささやきます。まるで見てきたかのような。

3コマ目
 Aは秘密文書をXに渡した。
  女「仕方ないわ。これも愛のため。」
 Xは国家公務員法111条、109条12号違反で起訴された。

 机の引き出しから書類を取り出す女。地味なスーツ姿ながら、しゃがんだ姿からは前夜の(そうか?)なまめかしい様子を伺わせます。

4コマ目
 第1審はXの行為は正当行為であるとして無罪
 原審はXの行為態様の悪さを指摘して有罪
  男「上告!正当な取材行為だ!!記者魂だぜ!」

 拳を振り上げる男。優男ながら、その台詞からは、相手の女性に対する誠意はあまり感じられません。

 さあ、このドラマの行方は?
 結果は本書で(笑)