自治体法務の備忘録

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景観を巡る二つの動き

 景観については各種の取組みがなされ始めていますが、商業的価値の高い都心部においては歴史的な建築物の保存が難しくなってきています。

【都心の名建築 保存か撤去か 景観保護 所有者頼み】
 東京・日比谷にある昭和初期の名建築が姿を消そうとしている。解体が決まり、市民団体などが保存を求めているが、撤去は時間の問題となっている。一方、近くの丸の内地区では、赤れんがのJR東京駅駅舎の復元工事が始まるなど、伝統的な景観に配慮した再開発が進む。2005年に施行された景観法は、良好な景観を「国民の共通資産」とうたうが、実際に法が順守されるかどうかは、所有者の意向次第。二つの対照的な動きは、景観の大切さが指摘される中、再開発をめぐる問題点を浮き彫りにしている。
http://www.kobe-np.co.jp/news_now/news2-755.html

 記事中ではJR東京駅駅舎の復元工事について触れられていますが、丸の内口を出た景観は一昔前とすっかり変わっていますからね。私が丸の内で働いていた頃は、丸ビルと新丸ビルがシンメトリーに並んだスカイラインが美しかったのですけれど。
 銀座や日比谷には、まだ戦前の面影を残すビルがいくつか残りますが、外壁の落下防止のためか上層部が無遠慮なネットに覆われている例もあるのは残念なことです。それらも取り壊しを待つばかりなのでしょうか。
 先日、所要で東京ミッドタウンに出かけたのですが、最近は新しい建築物より古い失われていこうとするものに引かれてやまないのは歳を取ったからなのかなあ。