「立法分権のすすめ ―地域の実情に即した課題解決へ」礒崎初仁(ぎょうせい)
条例の制定は「法律の範囲内で」と限定されますが、地域の課題解決のために、その限界についてはこれまで解釈が重ねられて来ました。
本書では、これまでの分権改革を振り返り、今後の立法による分権の必要性が論じられています。
ここで「立法」とは、自治体の条例のみならず、その効果的な運用を見据えた法律の見直しも含まれます。
各分野の法令について、章を一つ使っての「規律の細かさ」に関する検討は読みでがあります。
分析を踏まえ、立法分権をどう進めるか、それを妨げるものは何か、議員・職員は何ができるか、にそれぞれ1章を充てて分析がされています。
そして最後の章では、「新型コロナウイルス対策に立法分権は有効か」と題して、喫緊の難局を題材としての検討。
自治立法論の最前線。勉強させていただきました(^-^)