自治体法務の備忘録

管理人のTwitterは、@keizu4080

続・博物館巡り

 雨が続きますね。写真は、昨日、江東区の歩道でみかけたカタツムリの彫像です。昨日記載の記事に補足します。
 東京都現代美術館で企画展が開催されていたイサム・ノグチは、その作品の個性から大地を彫刻する芸術家として評価されているそうで、その到達点の札幌のモエレ沼公園は、写真や映像で見るところ、その壮大さに圧倒されます。
 さて、その後、実物大の江戸の町並みを復元した江東区深川江戸資料館の見学を終えて清澄通りを歩くと、2階建ての意匠が凝らされた古い建物が並んでいる一角に出ました。建物脇の歩道から見て、どうにもその意匠が見にくく、とはいえ、反対側の歩道からは遠すぎてやはり見にくい。察するところ、道路中央を以前は走っていた都電からの視線を考慮したものか。そういえば、あたりを見回すと、古い建物を取り壊した跡に高層ビルを建築する背の高いクレーンを多く見かけます。江戸は古き東京に、古き東京は今の東京に塗りつぶされていきます。ことの是非はともかく。
 江戸東京博物館では、その塗り込められた「東京」が、蓄積された「地層」の模型として具現化の上、展示されていました。江戸開府の頃の何もない土層の上に、土葬された棺桶、明暦の大火の瓦礫、埋められた井戸の跡、用水路跡、関東大震災の瓦礫、東京大空襲の瓦礫…
 この街は人の暮らしとともに何度も生まれ変わり、その様相を変えて来たのだなあ、と実感しました。そして街のグランドデザインを描くに際して、時代ごとの行政の役割は大きかったわけです。冒頭のイサム・ノグチの作品ではありませんが、そこに生活する人々とともに、その生活を守るため、理想や想像力をもって「まちづくり」を創造していくことが行政の課題だなあ、思いました。と書くとなんかうまくまとまりますね。