自殺対策で全国キャラバン 官民合同、7月スタート
自殺者が9年連続で3万人を超える中、自殺問題についての啓発や防止対策の必要性を訴える初めての官民合同プロジェクト「自死遺族支援全国キャラバン」が7月、各地でスタートする。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007062201000026.html
実施主体の団体のサイトはこちら→http://www.lifelink.or.jp/hp/top.html
不況下においては生命保険で多額の債務の解消を試みる等の痛ましい事例もあり、当事者の悲惨なご事情について深くご同情申し上げ、そのような状況に至った環境や社会情勢には憤りを感じざるを得ません。
さて、「人には自殺する権利がある」というご意見を以前にどこかで見た記憶がありますが、私自身は、そうは考えない(いわゆる「尊厳死」を巡る議論は置いといて)。
人は何のために生きるか、とはよく論じられるところであり、特に自分の存在の価値について悩み始める思春期においては誰をも捕らえて離さない疑問でしょう。
しかしながら、ナチスにより悪名高いアウシュビッツに収容され、家族が死んでいく中でただ一人生き残った哲学者のヴィクトール・E・フランクルは、その極限状態の経験を綴った著書の中で次のように書きました。
ここで必要なのは、生きる意味についての問いを百八十度方向転換することだ。わたしたちが生きることからなにを期待するかではなく、むしろひたすら、生きることがわたしたちからなにを期待しているかが問題なのだ、ということを学び、絶望している人間に伝えねばならない
- 作者: ヴィクトール・E・フランクル,池田香代子
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2002/11/06
- メディア: 単行本
- 購入: 48人 クリック: 398回
- この商品を含むブログ (373件) を見る
私の駄文をご覧になるような方で、生きることに悩まれているような方はいらっしゃらないかとは思いますが、検索か何かの加減でご覧になる機会があったとすれば、どうか上記の文章をお気に止めておいてください。