自治体法務の備忘録

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新規赴任者の方向け参考書(補足)

私は、とある市の法制部門に昨年から配属されているのですが、配属までに法制的な仕事に就いたことはありませんでした。(学生時に多少の勉強はしましたが…)
(略)
法制の仕事に就いておられる皆様方は、これまでどのように勉強されてこられたのでしょうか?
http://www.hi-ho.ne.jp/tomita/yybbs/#30778

 更新もままならないのに随分とカウンタが回るな、と思ったら、洋々亭さんのところの掲示版で、Gさんが上記の質問に答えて拙blogの記事をご紹介してくださったからでした。
 Gさんにご紹介いただいたのが先日アップしたばかりの記事(http://d.hatena.ne.jp/kei-zu/20110606/p3)でした。
 上記のスレッドで質問者は以下のように続けます。

このような私でも日々勉強を続けていれば、数年後には使えるようになるのでしょうか…。

 なります(キリッ
 以前も書きましたが、私自身は9年在職した前任者と入れ替わりで、法制執務はおろかリーガルマインドもおぼつかいない着任でありました。前職なんて、保険のセールスマンだよ。
 同スレッドでは「風車の七弥」さんも「日々の研鑽がいずれ実になると思います。朝30分早く来て勉強するとか、電車の中で勉強するとか方法はあると思います」と非常に気持ちのこもったコメントをされています。
 先日、後輩から「法務に関して良い書籍を教えていただきたいんですが…」と言われました。
私「良い本はいっぱいあるんだけどね…。うーん」
後輩「やっぱり限られた時間で知識を習得するって限度があるじゃないですか。都合がいいかもしれないんですけど、良い本があればその順番に読んでいきたいんです」
私「とはいっても、いきなり塩野行政法を読むのも無茶な話しでしょ。必要な時期に必要なものを読むのが身になるんだよね」
後輩「うーん」
私「個人的な考え方だけどね、『どういう10冊の本を読むか』より『どういうモチベーションを持って10冊の本を読むか』だと思うんだよ。動機があれば困難は突破できるし、興味を持った内容を教えてくれれば、それなりの参考文献は教えてあげられると思う」
 そうは言いながら、最近では後輩の急成長ぶりに、むしろ私の方が教えられることが少なくありません。
 今年の4月1日に、半鐘さんは法制への新規赴任者に記事を書かれています。

【Welcome to the accelerated world】
不安もあるでしょうが、なに、大丈夫です。
私なんか、法学部出でもないのに担当ですよ? だから、あなたもきっと大丈夫。
ともに精進してまいりましょう。
http://hanshoblog.blog50.fc2.com/blog-entry-448.html

 このたびの質問者の方にとっては、まさしく洋々亭さんのところの掲示板での質問の仕方を契機にして半鐘さんが書かれた「調べ方」に関する記事が参考になるのではないでしょうか。
【フォーラムと知恵袋の違い】http://hanshoblog.blog50.fc2.com/blog-entry-461.html
 上記の記事で、氏は期待を込めて励ましてくれています。

なんだか偉そうですいませんけど、最終的には、自分が考えなければ誰も考えてくれないわけで、自分ががんばるしかないのです。

 すっかり半鐘さんづいてしまいましたが、最後に、法制職員同士の連携について氏のお言葉を引きましょう。みんな一人ではないのですよ。

基本的に、スキルも判断力も高い人が多い(と思われる)ので、御相談は来ないのですが、それでも、状況を確認しあったり、判断の方向性を確かめあえたりするのは、たいへん助かります。
そういう相手、いるといいですよ。(いなければ、つくるといいですよ。)
http://hanshoblog.blog50.fc2.com/blog-entry-434.html

 どうぞ頑張ってください。