自治体法務の備忘録

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電子図書はどうなのか

 私より若い法制職員は、市の例規を調べるにもPCのデータベースを使用することが多いのですが、データベース導入以前から今の職務に就く私は、書籍版の例規集に手が伸びます。しかも、独自に分冊した背表紙がぼろぼろの「俺仕様」。
 子どもの頃からの「本好き」ですが、ご多分に漏れず、紙の書籍は親しいものとなっています。
 電子図書のダウンロード販売も話題に上るようになり、検索性にもすぐれる電子図書は、これからのニーズに応えていくのかもしれず、また、オンデマンド出版の価格の高さと比較しても、絶版図書等の機動的な販売にも寄与するものかもしれません。
 以前、青空文庫で横書きの古典文学を読んだときは、なんだかぴんとこなかったけれど、縦書きの表示の画面がページをめくるように進めば感覚が違うのかなぁ。
 なんて思っていたら、岡田斗司夫氏(評論家)と堀江貴文氏(元ライブドア社長)との間でおもしろいやりとりが。

堀江「何がいいんですか?紙の本って」
岡田「紙の本ですか?」
堀江「そんなこだわるようなもんなんですか」
(略)
岡田「じゃあ、彼女もいらなくてデータだけあればいいですか?」
堀江「彼女が…データ?」
岡田「うん」
堀江「データは嫌ですね」
岡田「そこには何の差が?(後略)」
(略)
岡田「最低の彼女と最高のギャルゲーだったら、ひょっとしたギャルゲーの方がいいかもしれない。いや、そんなことない、やっぱり人間でなきゃ駄目だ、という、そのぎりぎりの非論理的な…」
堀江「いや、非論理的じゃないっすよ、だって…(後略)」
http://otaking-ex.jp/yawa/1006_01_00.html

 やっぱり、愛書というは愛すべき「非論理性」なんですよ。
 私自身は、空間上および金銭上の物理的な限界から積極的な収集はもはやあきらめていますが、コレクター癖というのは「征服欲」の発露だそうで、上記の物理的制約が取り払われるとなれば、意外とデータ化に転んでしまうのかな、ともちょっと思ったり。
 いや、「彼女」の話じゃないですよ。
 冗談はさておき、流通ばかりか出版形態をも変えてしまう可能性を秘める電子図書の登場は、従来の「本好き」にとってはいささか懸念も持たれるところ。
 書籍リストの掲載で活用しながら指摘するのもなんですが、amazonが流通形態に与えた影響を考えてみても、ねぇ。